変形性腰椎症

　関節に長い期間負荷がかかり続けると、骨が徐々に変形してしまい、関節の形が変わってしまいます。それが腰の骨に起きたのが腰椎の変形です。

・同じ姿勢でいる時間が長い
・激しいスポーツで負担がかかり続けた
・血行不良
・体型
などが原因となる事があります。

　骨のすみがトゲの様な形に変形したり、腰椎と腰椎の間が狭くなったりします。

　この腰椎の変形によって腰痛が出ているのが、変形性腰椎症で、整形外科のレントゲン変形を診断される病態です。

「腰が痛くて病院に行ったら、骨が変形していると言われ、年だからしょうがないと言われた。」と、そのまま湿布をはっているだけでいいのでしょうか？

　変形してしまった原因は、加齢のせいもありますが、日常生活のなかで体の使い方に偏りができ、骨に負担がかかっていることです。もしくは、幼少期からの変形があり、筋力が落ちてきたことで症状が出るということもあります。

　痛みがある以上、様子見をして経過観察をするのではなく、変形を悪化させないよう対策を取っていきましょう。

　まずは、自分がどのように生活しているか、座っていることが多くないか、その座った姿勢は腰に無理のかからない姿勢なのか？見直すことが第一歩です。家族の方にみてもらったり、鏡でチェックして、日常を見直してみてください。

　腰椎の変形によって神経が刺激され、痛みを感じます。
周囲の筋肉が緊張して固くなったように、重くなったように痛み、お尻にもその痛みが出ることがあります。

　痛みを感じると血管は収縮します。血行が悪くなり、筋肉が固くんなり、より痛くなる。痛いから動かないのでより筋肉が固くなり、さらに血行が悪くなり・・・という悪循環が起きてしまいます。

　また、腰椎が変形していることによって、神経が圧迫されたり、引っ張られたりすると、腰の痛みだけでなく足の症状がでる坐骨神経痛に進行してしまう事もありますし、変形の仕方によっては脊柱管狭窄症などにつながっていくこともあります。

　適切な治療を行うことで症状は改善します。坐骨神経痛や、脊柱管狭窄症を引き起こさない為にも
痛みを放置せず治していきましょう。

　初めに問診で、いつ頃から、何故、痛みが出てしまったのか発症の原因についてお話を聞かせていただきます。
　痛みの原因は様々あり、ご本人には心当たりがないこともよくあります。
痛みが出た頃3ヶ月くらいで変わったことはないか、日常生活で痛みがひどくなるようなタイミングはないか、過去のケガなども聞かせていただき、一緒に原因を探ります。

　次に、検査を行います。痛みが出ない範囲で体・関節を動かしてチェックします。
また、体の動く範囲、使い方のクセ、体のバランスなど確認していきます。

　その後、歩行をみさせて頂きます。
歩幅はでているか、左右に傾いていないか、バランス良く歩けているのかなど、いくつかの項目をチェックし、現在のお身体の状態について患者様にお伝えして共有します。

　当院では必ず患者様にご自分の体について理解していただいたうえで、施術に入ります。

　当院には、骨格の調整と鍼灸治療を両方行うコース（トータル調整コース）と、鍼灸治療のみを行うコースがあります。
あなたのお身体の状態を確認したうえで、ご希望もうかがいながら、どの様な治療が最善か一緒に決めていきましょう。

　腰は体の要（かなめ）です。変形腰椎症は体の腰の筋肉をほぐすだけでは腰にかかる負担は無くなりません。

　骨格の調整を含むコース（トータル調整コース）の場合、腰の骨にかかる負担を軽減するために、骨盤や股関節の動きをスムーズにする施術を行います。そして全身のバランスを整え、腰の状態を良くしていきます。
強く押したり、バキバキしたりするのではなく、優しく関節を動かして、関節の動きを調整していきます。

　鍼灸治療では、全身を整える鍼施術を行ったうえで、問題の起きている神経にアプローチする施術を行います。神経に鍼を刺すのではなく、神経の近くに鍼を打ちその興奮を抑え痛みを抑制します。
　また、腰への負担をなくすために、腰だけでなく背中や、足の筋肉の過緊張を取り除くことも大切です。固くなっている筋肉をほぐし、痛みの悪循環を取り除く鍼灸治療を行います。

　このような施術と共に、お家での過ごし方、無理のないトレーニング方法などアドバイスをさせて頂きます。