腰痛　温めると楽になるとき・ならないとき

➀血行が良くなるので痛みが解消する

　まず、腰痛はどうして起こるのでしょう？

　腰痛を感じる理由の1つめのパターンは、
疲労がたまった筋肉が硬くなり血行が悪くなっているからです。筋肉に酸素が届かなくなり、酸素不足になった筋肉は痛みを発します。

このような腰痛の時に腰を温めると血行が良くなり、酸素が届くようになります。そして同時に老廃物も除去されるので痛みは改善します。

②温めると筋肉がほぐれるので痛みが解消する

　また、温めると筋肉が柔らかくなるので楽に体が動かせるようになります。柔軟性が上がるので軽くなったと感じます。

③”神経の感じ方”が麻痺するので痛みを感じにくくなる

　そして、”神経の感じ方が麻痺する”というのも、温めて痛みが軽減する理由のひとつです。
人が痛みを感じるのは、それを神経が伝えるからです。しかし、神経は冷えている方が痛みを感じやすく、温かいと痛みを感じにくくなるという性質があります。

　痛みを伝えている神経が抑えられて痛く感じなくなっているのは、治っているのではないので少し注意が必要です。

➀温めて痛みが増す腰痛は、
　炎症による腰痛

　腰痛がなぜ起こるのか？

腰痛を感じる理由の2つ目のパターンは、炎症が起きている場合です。

　筋肉など体の組織が傷つくと炎症が起きます。炎症が起きているところは腫れて痛みます。腰痛が炎症によっておきている場合、温めて血行が良くなると、炎症はひどくなり、痛みが酷くなります。

温めた時は、一時、筋肉がほぐれるので楽になったように感じますが、温めた後時間が経つと炎症がひどくなるので痛みが激化してしまいます。

②炎症による腰痛は冷やして治そう

このパターンの腰痛は、”冷やす”ことで楽になります。

　まったく逆の対処法ですが、冷やして血行を抑え、炎症をはやくおさめることで痛みが改善します。
氷水を痛む箇所にあてて、腰を動かさないように安静にすると早く治ります。

　この様に、同じ腰痛という症状でも温めた方がいい時、そして冷やした方がいい時があります。

これはマッサージやストレッチでも同じことが言えます。

　慢性的な痛みには、マッサージやストレッチ”血行を良くして筋肉を柔らかくすること”が痛みを良くしてくれます。

しかし、炎症が起きているときには痛みを激化させてしまいます。

　治療家は患者様の状態を判断して治療を行いますが、
親しい方にマッサージをしてもらったり、自分でストレッチをする時など、「これはいつもの慢性の腰痛なのか、きっかけがあって急に痛みが出てきた炎症なのか」いったん考えてみてください。

痛いとき、どんな対処をするかはとても大切です。ご注意ください。